[ストーン英国政府上級顧問インタビュー 「On Time, On Budgetが投資家を引きつける」]

−英国の新規建設プロジェクトが活況を呈している。

タイムリーかつ効果的に新規建設プロジェクトをスタートさせることが何よりも重要だ。それによって、世界中の主要な金融機関からの英国の新規建設プロジェクトへの投資の呼び水となる。

我々はOn Time, On Budgetで原子力発電所を建設できることを投資家に証明して見せなければならず、私は実現可能だと思っている。英国が新規原子力発電所を完成させ初の燃料装荷を実施すれば、あらゆる投資の動きが起こってくるだろう。さらに好調な運転実績を通じて順調に収入を生み出し始めれば、年金基金などのファンドはこぞって新規建設に投資を始めるだろう。

−日立がホライズン社を買収した。

日立によるホライズン社買収は、世界の原子力産業界や投資家にとって英国が魅力的なマーケットとなったことの明白なシグナルである。これは日立の英国への信頼の証である。

−英国にとっての課題は何か?

高レベル廃棄物の深地層処分施設の立地が課題だ。英原子力産業界の将来はこの一点にかかっていると言っても良い。英国の誇る「コモンセンス」でこの問題を克服することを願っている。

(聞き手 ジョン・シェファード ニュークリア24編集長)

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ティモシー・ストーン氏は英国政府上級顧問で、新規原子力発電所プロジェクトを担当。同氏が2008年に著した「ストーン・レビュー」は英国の原子力規制体制の見直しに大きな影響を与えた。


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