防波壁22メートルにかさ上げ 浜岡発電所 開口部浸水対策も

中部電力は12月20日、浜岡原子力発電所における津波対策の強化を発表した。昨夏に公表された南海トラフの巨大地震モデルによる検討報告を踏まえ、防波壁をこれまでの海抜18mから22mにかさ上げするほか、開口部への自動閉止装置設置により、浸水防止対策の強化を図る。

中部電力では、福島発電所事故以降、東海・東南海・南海三連動地震などを想定した津波高を試算し、浸水防止対策を進めてきたが、内閣府による南海トラフの巨大地震検討を踏まえたシミュレーションで、防波壁前面の津波水位が海抜14.7m〜20.7mとなることから、敷地内の浸水防止効果を可能な限り高めるため、防波壁を18mから22mに、両端の盛土も22mから24mにかさ上げすることとした。

合わせて、内閣府の巨大地震モデル検討会を踏まえた地震動による影響評価や、08年に同社が公表した使用済み燃料の乾式貯蔵施設の設計への反映も進めていくこととしている。

この他、シビアアクシデント対策として、フィルタベント設備や、代替注水設備などの工事を、2〜3年程度の期間で実施することとしている。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで