ジェンティリー2号機を閉鎖 カナダ

カナダのハイドロ・ケベック社は12月28日、ケベック州で29年間操業したジェンティリー原子力発電所2号機(CANDU炉、79.5万kW)を閉鎖した。2008年には運転寿命の延長を目的とする大がかりな改修プロジェクトを計画したが、その見積経費は2倍以上に増加。同炉による発電電力の価値が低下したこともあり、「このプロジェクトを経済的に正当化することはできない」と結論づける閉鎖勧告報告を昨年10月、州政府に提出していた。

同炉では今後、2014年半ばまでの18か月間に燃料と重水の取り出しや設備機能の解除を実施。すでに同1号機も1972年に閉鎖済みであることから、同発電所は40年間の休眠状態に入る。この間、使用済み燃料は7年間の冷却期間を経て乾式貯蔵キャスクに移されるが、休眠期間終了後はサイトからも撤去。続いて設備の解体を開始するなど、2062年までにはサイト全体が原状に返される計画だ。

これらの措置はカナダ原子力安全委員会が監督予定で、実施に際してハイドロ社は説明会を開催する。2号機の廃止措置には、50年以上の期間で18億カナダドルを要すると見積もっている。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで