敦賀2号破砕帯 「活断層の可能性大」 規制委有識者会合が報告書了承

原子力規制委員会の有識者会合は28日、日本原子力発電の敦賀2号機(福井県敦賀市)の直下にある破砕帯について、「耐震設計上考慮する活断層である可能性が高い」とする報告書案を大筋で了承した。各破砕帯評価会合を総括する島ア邦彦委員長代理は、今後、サイトごとに選ばれている全有識者らとの「ピアレビュー」を行った上で、最終報告を取りまとめるとしている。これを受け、原電は「科学的判断データに基づく判断となっていない」というコメントを発表し、引き続き調査を実施し、規制委に総合評価を提出することとしている。

敷地近傍の浦底断層との破砕帯連動の可能性を焦点に規制委員会有識者会合は、12月1、2日に敦賀発電所敷地内の現地調査を実施、10日に第1回評価会合を開催し、浦底断層から分かれ2号機原子炉建屋直下にあるD―1破砕帯が耐震設計上考慮すべき断層との判断に至った。

28日の会合で示された評価報告案では、浦底断層からの分岐部分に掘削されたD―1トレンチ西側ピット付近に確認した「K断層」が「後期更新世以降に活動した耐震設計上考慮する活断層である可能性が高い」などとしている。

また、今回評価の位置付けとして、新たな知見が得られた場合は、追加調査等でこれを否定する客観的データが得られれば、見直すこともありうるとしている。


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