三門1で格納容器の上蓋設置 中国

国家核電技術公司(SNPTC)は1月29日、浙江省で建設中の三門原子力発電所1号機(PWR、125万kW)で格納容器の上蓋設置作業が完了したと発表した。採用設計はウェスチングハウス(WH)社AP1000で、同型設計となる計画の中では世界で最も完成に近づいた、初号機ということになる。

上蓋の直径は約40mで高さは11.5m、重さは約659トンに達している。格納容器を構成する筒型構造の4つ目のリング上に2時間ほどかけてクレーンで据え付けられた。

1号機では2009年に原子炉系統設備基盤部のコンクリート打設を実施するなど、建設作業が本格化。今後は引き続き格納容器内外の工事を完遂し、試験等を実施した後、2014年に発電を開始する予定である。

なお、WH社は1月15日、中国で将来的に建設されるAP1000に対し、国家核電自儀系統工程有限公司(SNPAS)と共同で計装制御(I&C)系を供給していくことで合意に達した。中国でAP1000用第3世代I&Cの国産化を促進するのが主な目的だ。

SNPASはSNPTCと上海自動化儀表股分有限公司(SAIC)の合弁企業。これまでの交渉の結果、両者はプロジェクト毎にI&C機器を供給するためのテンプレート契約を結ぶ覚書に調印したもので、基本的な契約項目と条件、責任分担、および作業範囲を明記した内容となっている。

中国では三門原発の2基ほかに山東省の海陽サイトでも、AP1000を2基建設中である。


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