プル利用継続を強調 電力業界 13年度下期80トン再処理

酒井和夫・日本原燃経営企画室長と小田英紀・電事連原子力部部長は26日の原子力委員会で、六ヶ所再処理工場の現状およびプルトニウム利用について説明した。

原子力委員会の方針では、再処理工場でプルトニウムを取り出す場合は透明性確保のため、使用する量や発電所、使用開始時期を前年度末までに公表するよう求めているが、原子力発電所の再稼働の見通しが不透明なため、電事連は12年度中に利用計画を作成していなかった。

六ヶ所再処理工場については、06年3月より開始したアクティブ試験の最終段階となる第5ステップが現在実施中で、10月に試運転を終えて操業開始の予定。13年度下期に約80トン使用済み燃料の再処理が計画されている。

同再処理工場で回収されるプルトニウムは、原則、現在建設中のMOX燃料工場でMOX燃料に加工して利用する計画だ。16年3月のMOX燃料工場竣工までに累積約7トンの核分裂性プルトニウムを回収見込み。

回収されたプルトニウムについては、利用目的のない余剰分が発生しないよう16〜18基でのプルサーマル導入をめざしており、今後安全が確認された原子力発電所を着実に再稼働させ、引き続きプルサーマル導入を進めたいとした。

電事連は、新たなプルトニウムの回収が開始されるまでにはプルトニウム利用計画を策定・公表するとしている。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで