事故後の住民影響語る WEN WiN 意見交換会で初の交流

ウイメンズ・エナジー・ネットワーク(WEN、浅田浄江代表)は14日、報道では目にすることが少なかった3・11の茨城県の被災状況を知るとともに、日本原子力発電東海第二発電所の地震津波対策や乾式キャスク貯蔵施設を理解するための見学会を開催した。

見学会では、電源や注水冷却機能が確保され、重要建屋の浸水防止対策やシビアアクシデント時のアクシデントマネジメント対策がとられていること、さらに、それらを実際に使っての訓練がなされていることを見聞した。

加えて、県内在勤の会員が多数登録するWiN‐Japan(布目礼子会長)のメンバーや東海村の住民を招き、放射線に関するコミュニケーション活動についての意見交換会(=写真)も開催した。WENとWiN‐Japanとの交流会は今回が初めての試み。

意見交換会では、それぞれの活動紹介の後、WiN‐Japan会員である原子力機構(JAEA)リスクコミュニケーション室の菖蒲順子氏からJAEAの放射線に関する活動の1つとして福島県民に対するホールボディカウンタ検査に際したコミュニケーション活動の紹介があった。特に事故直後は、同県民の間で放射線の人体への影響に対する不安が非常に高かったが、その後は避難生活を余儀なくされている現状に対する意見が多いとの説明があった。

会場からは、東海村の方々は放射線について比較的冷静であるものの、原子力発電に厳しい意見もあるとの声が上った。

これらの話を受けて、ゲストとして参加した東海村で活躍する女性リーダーからは、東海村村長は原子力発電所から30キロ圏内に多くの住民が住んでいることから、万が一の場合避難が難しいことを理由に再稼働に反対しているが、村会議員の中には再稼働賛成の考えもあると同村の現状を紹介した。さらに、日本原子力発電に対し、東海第二発電所では福島のような事故にならないと誇りを持って堂々と説明すべきと注文をつけた。

WEN及びWiN‐Japanは、震災後も放射線やエネルギー選択に関する理解活動を継続している。


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