トルコ計画、加速へ 三菱重工 ATMEA1採用

日本とトルコの間で原子力協力協定などが調印されたのを受け、三菱重工業は7日、同社と仏アレバ社の合弁会社であるATMEA社が開発した「ATMEA1」(=写真はイメージ)の採用を前提に、黒海沿岸シノップ原子力発電所プロジェクトへの取り組みを加速すると発表した。

ATMEA1は出力110万kWの第3世代プラスのPWR設計で、昨年2月には仏原子力安全規制当局(ASN)から「安全設計は妥当」との評価を取得。三菱重工は今後、伊藤忠商事、仏GDFスエズおよびトルコ国営発電会社(EUAS)などで構成される国際コンソーシアムにより、2023年の初号機運開を皮切りにATMEA1を合計4基建設していく計画だ。

トルコ政府の発表によると、総事業費は220億ドルで負債資本比率は70対30。日本政府との合意に基づき、発電所株の49%がトルコ国営発電会社(EUAS)、残りの51%が日本側の持分になる。また、ロシアの協力により地中海沿岸で一足先に建設されるアックユ原発では、トルコ電力卸売公社(TETAS)がkWhあたり12.35セントの電力購入価格をロシアに支払うのに対し、シノップ原発では11.80セント(燃料費を除くと10.80セント)を日本側に支払うことになるとしている。


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