〈トーマス氏 事実の見極め必要に 厳しい基準、心理的負担も〉

チェルノブイリ事故から25年、高放射線による影響で死亡したのは28人、甲状腺がんによる死亡は15例だ。甲状腺がん予測全体死亡率は1%なので、これまでに起きているがんでの予測合計死亡率は約60件。ウクライナなど3つの共和国以外で甲状腺がんが増加しているという(科学的)証拠はない。また奇形や乳児死亡率への影響は見られない。

福島では、線源から住民を遠ざけ、屋内退避や放射能汚染の食品摂取を中止するなどの対応がきちんとなされている。子供のがんが懸念される甲状腺の平均線量は4.2ミリSv、この線量で甲状腺がんが増加するとは考えられない。

事実に基づいて将来のエネルギー政策を決定することが重要であるし、インターネットや報道で流れる様々な情報を鵜呑みにしないことだ。

チェルノブイリ事故の後もメディアやネットに様々な情報が流れたが、混乱しないよう事実とフィクションを見分ける必要がある。


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