検討の方向性を確認 汚染水対策 政府委、シナリオ明確に

福島第一原子力発電所事故炉の汚染水処理問題を検討する政府の専門家委員会は16日、地下水流入抑制の抜本策検討の方向性を確認した。6月中目途に改訂の廃止措置の中長期ロードマップに反映する。

福島第一敷地内の山側から海側に流れ込み、雨水も合わせ、建屋に流入する地下水は、400立方m/日と想定され、汚染水処理の大きなネック。そのため、早急に検討すべき事項として、地下水流入抑制の抜本策検討の方向性を示したもので、地下水バイパス、海側遮水壁設置など、個々の方策が機能しないリスクも前提に、追加的な対策も含め、時間軸を踏まえた全体計画を策定し、目指すべきシナリオを明確にするという。

また、ゼネコンから、地下水遮水壁に係る説明があり、今回は、安藤・間が、砕石を充てんし構築するグラベル連続壁を提案した。建屋からの汚染水の漏えいリスク、総量を低減する考えから、建屋内水位より地下水位を高く保つ「水封じ」に着目するもので、地下水位面をコントロールする建屋内汚染水除去段階を経て、最終的に、地下水位制御の必要がなくなった時点で、セメントミルク等を注入し、恒久的な遮水壁に変換するもの。


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