原産、世界の開発動向13年版をまとめ 運転中の原子力429基に 英国、新設に動く 2基、380万kW増

原産協会は20日、世界の原子力発電所の現状に関する調査報告を取りまとめ、「世界の原子力発電開発の動向2013年版」として刊行した。本調査は毎年、協会が独自に、各国の電力会社などに対して、アンケートをとり、集計・分析しているもの。今回、13年1月1日現在の最新のデータによると、世界で運転中の原子力発電所は計429基・3億8823万kW、前年より2基、376万8000kWの増加となっており、福島発電所事故後の影響による原子炉閉鎖が特徴的だった前回調査と比べ、各国が安全対策強化を進める中、新規の運転開始や建設着工など、概ね計画通り進展しているものとみている。

調査報告によると、12年中、新規に営業運転を開始したのは、中国1基、ロシア1基、韓国2基の合計4基・365万kWで、これに加え、カナダでは、ブルースA1、A2号機の2基が大規模な改修を終え、同年10月に十数年ぶりに営業運転を再開した。

また、新規着工(建設許可)は、中国3基、韓国、ロシア、UAEが各1基の、計4か国・6プロジェクトとなっており、これで、13年1月現在、世界で建設中の原子力発電所は、17か国で、合計76基・7771万7000kWとなった。さらに、計画中のプロジェクトは、合計97基・1億1091万kWで、前回調査より3基、589万9000kWの増加となっており、新たに計画入りした11基のうち、英国のヒンクリーポイントC1、C2号機(各PWR、163万kW)の許認可は、同国で実に25年ぶりだ。

一方、カナダでは、ジェンティリー2号機が改修経費の関係で12年末に閉鎖、また、英国では、オールドベリー1号機(GCR、23万kW)とウィルファ2号機(同、56.6万kW)が、それぞれ2月、4月に営業運転を終了している。

「世界の原子力発電開発の動向2013年版」の購入問合せは、原産協会ホームページ(http://www.jaif.or.jp/)参照、または情報・コミュニケーション部(電話03―6812―7103)まで。


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