ワッツバー2に最終環境声明書 米規制委

米原子力規制委員会(NRC)は7日、テネシー峡谷開発公社(TVA)がテネシー州で建設中のワッツバー2号機(PWR、120万kW)の運転認可審査で環境影響声明書(EIS)の最終版を発行した。EISの補足文書に「同炉への運転認可発給を阻むような環境影響は見あたらない」との結論を明記したもの。残るハードルの安全評価報告書(SER)で最終版が発行されれば、同炉は1973年の着工以来約40年を経て、2015年末に完成することになる。サイトではすでに、ウェスチングハウス社が11年6月に同炉の初装荷燃料を輸送した。

TVAは73年にワッツバー原発2基分の建設許可を取得。1号機(PWR、123万kW)は96年に運開したが、2号機の作業はTMI事故後の安全要件追加や電力需要の低下などを理由に85年に中止した。その後TVAは、2007年に約25億ドルの予算で2号機の完成計画を決定。08年1月に建設工事を再開するとともに、09年には運転認可申請書の改訂を行っている。

同炉の場合は建設・運転一括認可(COL)を要する新しい許認可システムではなく、古い手続きに従って作業が続けられており、NRCは環境影響審査の一環として09年に公聴会などを開催。2011年10月にEIS案を発行したのに続き、同年12月には同案に対する一般からのコメント募集も行った。今後は14年5月を目処にSERの最終版を改訂する予定である。


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