ITER理事会開く スケジュール等確認 建設段階に移行

ITER理事会が19、20日、都内で開かれ(=写真)、機器・システムの製造進展の状況から、「ITER計画は完全な建設段階に移行している」との見解を発表、9月にフランスの建設サイトで閣僚級の特別会合を開催することとした。理事会では、参加7極の代表ら出席のもと、ITER計画のスケジュール、予算等を確認した。

フランス・カダラッシュに建設が進められているITERは現時点、20年の運転開始、27年の核融合反応達成を目指している。今回理事会では、サイトにおける施設整備、機器製造の進展を歓迎し、最近、メインとなるトカマク建屋の建設が開始されたことなどが確認された。また、これらに関する主要な契約締結が進展し、多くの一流企業が携わってきたことから、大型機器搬入が14年中にも見通されたことなどを評価し、日本が調達分担するトロイダル磁場コイルについては、計画に必要な分の90%が製造され、「大きな進捗」としている。

理事会終了後の記者会見で、ITER機構長の本島修氏は、9月に予定される閣僚級特別会合に向け、「建設は佳境、大きな弾みを付けるもの」などと期待を述べた。


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