2社が詳細建設計画を提出 カナダ

カナダのオンタリオ州営電力であるオンタリオ・パワー・ジェネレーション(OPG)社は6月28日、ダーリントン原子力発電所サイトに増設する2基について、ウェスチングハウス(WH)社とCANDUエナジー社から詳細な建設プランや日程、コスト見積などの提案書を受領したと発表した。

CANDU社の提案する「改良型CANDU6(EC6)」設計はこの2日前、認可申請が可能になる事前設計審査でカナダ原子力安全委員会(CNSC)から承認を受けたばかり。同社の提案書はAP1000を推すWH社の提案書とともに、今後数か月間にわたりOPG社や州政府の関連省庁等から審査を受けることになる。

カナダでは稼働中の原子炉19基のうち18基までがオンタリオ州に立地。オンタリオ州政府はクリーンで信頼性のある電力供給システムの構築を目指し、2003年に発電シェアの25%を占めていた石炭火力発電所の廃絶を目指す「長期エネルギー計画」を開始しており、09年時点で州内の電力需要の約5割を供給する原子力の設備維持は同計画の一環でもある。このため、OPG社がダーリントンで「サイト準備認可(SPL)」を申請していた最大4基・480万kW分のうち、2基・200万kW分を2018年頃の完成目指して建設することになったもの。

カナダの連邦政府は昨年5月にダーリントン増設プロジェクトの環境評価を承認しており、これに続いてCNSCも同年8月、建設許可と運転許可の前提となるSPLを同国では4半世紀ぶりに同計画に発給している。


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