ロシアと準備作業契約 バングラデシュの導入計画で

ロシアのロスアトム社傘下のNIAEP社は6月27日、バングラデシュの原子力発電所導入計画で準備作業を実施するため、同国と新たな契約に調印した。

ロシアはすでに今年1月、この作業で必要となる5億ドルをバングラデシュに融資する政府間協定を結んでおり、今回の契約は環境影響調査やエンジニアリング作業など、関連文書の作成準備を目的とするもの。2018年以降にダッカの北西200キロメートル、ガンジス川岸のルプールで第3世代の100万kW級ロシア型PWR(VVER)2基を完成させるため、具体的な作業が進展中だ。

調印はロシアで開催されていた「ATOMEXPO 2013」に合わせて、NIAEPのV.リマレンコ総裁とバングラデシュ原子力委員会のA.フィロス委員長が行った。

リマレンコ総裁は「両国は長期的な協力関係に移行しつつある」とコメント。次のステップとして、準備作業期間中の項目や優先する工事作業の実施について契約を結ぶ予定であることを明らかにした。フィロス委員長も、原発導入はバングラデシュ国民の長年の夢であると強調。同計画が実質的な結果に向けて進み出したことを歓迎した。

両国は2010年にロシアからの原子炉建設支援を盛り込んだ二国間協力協定締結後、11年11月に原発の建設協力協定に調印。今年中に実行可能性調査や詳細設計、サイト準備に関する契約が結ばれれば、15年の着工に先立ち14年に準備作業が開始可能と見られている。


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