線量を40%低減へ 戸田建設 汚染コンクリ再利用

戸田建設は12日、放射性物質で汚染されたコンクリート塊の再利用実験を実施し、骨材利用で約40%の放射線量低減を確認したと発表した。有効利用できれば、骨材不足解消と廃棄物の減容などにより、復興の加速化が期待される。

復興に際し、埋戻しや構造物コンクリート等に使用される骨材が不足する一方、原子力事故に伴い、既存構造物の撤去で、放射性物質に汚染されたコンクリート塊が大量に発生する見込み。

同社は、実際の汚染されたコンクリート塊で実地試験し、コンクリート製造工程ごとの放射線量の変化を測定、コンクリート用粗骨材として使用することで、外部へ放出される放射線量を約40%程度低減できることを確認した。実証試験はまず、汚染されていないコンクリート塊で、破砕方法や基本配合を検討。その結果をもとに、現地試験で、汚染されたコンクリート塊を破砕、粒度調整し、コンクリートを製造、圧縮強度などの品質を確認した。配合は、破砕骨材に砂を加えたものと、銅スラグを加えたものとで放射線量低減率を測定、砂より比重の大きい重量骨材の使用で、さらに3〜5%程度低減率が向上した。(写真は骨材利用したコンクリートの試験ピース)


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