ロボット開発に技術支援訴え 廃止措置WS

福島第一原子力発電所事故炉の廃止措置に関するワークショップが7月22日、関係学会共催のもと、東京大学・本郷キャンパスで行われ、遠隔操作技術や廃棄物処理などの研究開発状況に関する報告とともに、今後の課題解決への意見交換がなされた。

長期にわたる廃止措置工程を完遂させるためには、国内外の英知を結集し、学界も含めた協力体制で効果的に臨むことが不可欠となっている。

特に、これまでに経験のない技術的困難が見込まれる炉内燃料デブリ取り出しに際しては、機器・装置開発のプロジェクトが進められており、本WSでは、これら研究開発状況について、東大の淺間一氏が紹介し、高所・高線量下での作業、水陸両用にも耐えうるロボットの開発など、多様な改善が図られていることを披露した上で、実用化促進への支援を訴えかけたほか、技術基盤の整備、人材育成を通じた産業競争力強化に期待をかけた。

また、日本原子力発電の山内豊明氏は、東海発電所廃止措置の経験から、破損燃料、建屋の損壊、汚染水の発生、周辺環境への影響といった事故炉特有の問題を掲げる一方で、熱交換器の解体における3Dモデルシミュレーション、切断技術など、福島第一対応に役立つ知見を提案した。


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