柏崎市と刈羽村 ベント設置に事前了解 審査申請に一歩前進 柏崎刈羽6、7号 新潟県知事の同意焦点に

東京電力は6日、柏崎刈羽原子力発電所6、7号機のフィルタベント設備供用について、柏崎市と刈羽村から、安全協定に基づく事前了解を得た。

同社では、柏崎刈羽6、7号機の新基準に伴う適合申請を施行後、原子力規制委員会に、速やかに行いたい考えを示している。事前了解に当たり、会田洋柏崎市長は、新基準への適合性確認、地域理解への取組、運用方法についての十分な協議を求めている一方で、新潟県の泉田裕彦知事は、これに先立つ5日、「フィルタベント設備は放射性物質を薄めるとはいえ外部に放出する設備だ。事故時の対応を考えれば設備のハード面だけでなく、その運用面も含めた安全性の確認が必要」として、適合審査の申請前に東京電力が、県からの事前了解を得ることを求めるコメントを発表している。

柏崎市と刈羽村から事前了解を得たことを受け、廣瀬直己社長は6日、上田髞V・資源エネルギー庁長官を訪れ、今後の対応を協議した(=写真)。面談後、廣瀬社長は、記者団に対し、立地自治体による事前了解獲得を「一歩前進」と前向きにとらえ、改めて新潟県知事とも面会して理解を求めたいなどと述べた。また、上田長官は、規制側の安全審査、県側の技術調査の中で、設計変更もありうるとして、フィルタベント設備の信頼性向上に努めるよう電力に求めたことなどを述べた。これに対し、記者団からは、日本再興戦略の「安全が確認された原子力発電の活用」との記述や、新基準施行から1か月の経過期間に鑑み、「審査が迅速に進むよう、国としてフォローできることはないのか」といった声もあがった。


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