群分離・核変換技術検討開始 文科省

文部科学省の原子力科学技術委員会は7日、高レベル放射性廃棄物処理・処分の負担低減につながる群分離・核変換技術の研究開発について検討する作業部会を始動した。加速器を用いた実験施設のあり方などについて、調査検討を進め、10月頃までに方向性を得る。

群分離・核変換技術は、原子力発電によって発生する高レベル放射性廃棄物に含まれる放射性核種を、その半減期や利用目的に応じて分離するとともに、長寿命核種を短寿命核種や非放射性核種に変換するもので、廃棄物の潜在的有害度を低減し、処分場をコンパクト化するほか、資源の有効利用にもつながる。国内で研究開発が実施されている分離変換概念には主に、発電用高速炉システムと、加速器駆動システムがあるが、高速増殖炉サイクル確立の見通しが不明確な中、作業部会では、陽子ビームを用いた核変換実験施設の整備など、新たな技術的選択肢の確保、バックエンド概念を検討する。


お問い合わせは、政策・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで