安倍首相、福島第一を視察 「廃炉の安全対策万全に」 汚染水対策14年度中 現場重視の予算措置も

安倍晋三首相は19日、福島第一原子力発電所を視察し、汚染水対応に従事する作業員らを、「過酷な仕事だが、日本の未来は皆様の双肩にかかっている。国としても前面に出てしっかりと使命を果たしていきたい」などと激励し、事故炉対応に全力を挙げて取り組んでいく決意を述べた(=写真)。安倍首相の訪問は、就任後、12年年末以来だが、今回視察では、事故対処への集中投資の考えから、福島第一5、6号機の廃炉にも言及した。

視察に際し、首相より要請された(1)廃炉に向けた安全対策に万全を期すため現場の裁量で使用できる資金・予算の枠を確保(2)しっかりと期限を決めて汚染水を浄化(3)福島第一5、6号機の廃炉を決定――に対し、東京電力は、今後10年間で総額で1兆円を追加確保し、多核種除去装置の増強も含め、14年度中にすべての汚染水浄化を完了できるように取り組んでいくなどとコメントした。5、6号機廃炉については、関係者の英知を集め年内に判断するとした。


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