WH社とNPCILが予備契約 米印協力

訪米中だったインドのM.シン首相は9月27日に米国のB.オバマ大統領と共同声明を発表し、その中でインド原子力発電公社(NPCIL)とウェスチングハウス(WH)社が、インド西海岸のグジャラート州ミティビルディでのWH社製AP1000の建設に向けて予備契約を締結したことを明らかにした。

東海岸のアンドラプラデシュ州コバダでもGE日立社製BWRの建設計画があることから、両国首脳はこれらの企業が原子炉建設に必要な作業を早めるよう促すなど、民生用原子力分野の協力活動を両国が本格的かつタイムリーに実行していくことを再確認している。

インドが必要とする大型軽水炉を米国の原子炉メーカーが供給可能とするため、両国政府は2008年に平和利用分野の原子力協力協定に調印。しかし、10年にインドで成立した原子力損害賠償法が供給者に一定の賠償責任を盛り込んでいるため、両国貿易に目に見える進展はなかった。

昨年6月になり、WH社はミティビルディにおける合計6基のAP1000建設構想について初歩的な作業協定の締結に向けた交渉を行うことでNPCILと覚書を締結。現地の報道によると、この交渉の進展により、インド原子力委および内閣安全保障会議(CCS)が9月24日に両社の契約を許可する判断を下しており、両社が予備契約に調印するまで、すでに秒読み段階にあると伝えていた。


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