ダーリントン増設計画が頓挫 カナダ

カナダ原子力協会は15日、オンタリオ州政府が州内のダーリントン原発サイトにおける原子炉2基の増設計画を保留すると発表した件について、産業界としての失望はともかく、同サイト既存の四基とブルース原子力発電所の6基における改修を支援するという州政府の計画を良いニュースとして受け止めたいとの考えを表明した。

カナダ原子力安全委員会は昨年8月、ダーリントン原発サイトで2018年以降に2基・約200万kWを運開させるというオンタリオ・パワー・ジェネレーション(OPG)社の増設計画に対し、同国で四半世紀ぶりというサイト準備許可(SPL)を発給。ウェスチングハウス社とSNCラバリン社がOPG社との合意に基づき、それぞれ詳細な建設プランを今年6月に提出したばかりだった。

現地の報道によると、オンタリオ州のK.ウィン首相は10日、「州内では電力需要を賄う新たな発電設備を必要としない」と明言。同州のエネルギー大臣も「将来的に再考する可能性はあるが、現時点で原子炉新設への投資は不必要だ」と述べる一方、2016年からダーリントン1〜4号機の改修に取りかかるとの政府計画を明らかにしたと伝えられている。


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