「安全神話、絶対避けねばならない」 田中規制委員長

衆議院の原子力問題特別委員会(森英介委員長〈自由民主党〉)が14日に開かれ、田中俊一規制委員長らに対し質疑を行った。

委員会のなかで、自民党議員からの「新規制基準による審査が新たな『安全神話』を生みはしないか」との問いに対し、田中委員長は、「絶対避けなければならない」として、事業者によるさらなる安全追求、バックフィット制度の導入の他、「リスクは決してゼロにならない」との考えから、「安全目標」の議論を継続して進めていることを述べた。

また、公明党議員から、JNESとの統合後の人材確保について質問があったのに対し、原子力規制庁から、ベテラン者の知見を若手に継承していく必要とともに、電力、メーカーからの実務経験者起用の他、大学のポスドクや原子力工学専攻の新卒採用、国際性を高めるキャリアアップのメカニズムも今後検討していく考えが述べられた。

一方、原子力災害関連では、先般、規制委員会が取りまとめた避難住民の帰還に向けた線量水準の考え方に関連し、個人線量管理、リスクコミュニケーションのあり方などについて質問があり、環境省、規制庁より、測定器具の配布や、11年末に政府の専門家ワーキンググループが取りまとめた低線量被ばくのリスク管理に関する報告書も踏まえ、個々人に応じたきめ細かな対応を図りつつあることが説明された。


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