13年に原発稼働率が高実績 スウェーデン

スウェーデンでリングハルス(100万kW級PWR4基)とフォルスマルク(100万kW級BWR3基)の両原発、およびドイツでブルックドルフ原発(PWR、148万kW)の所有権20%を保有しているバッテンフォール社は4日、2013年中は同社の発電設備の中でも特に、原発の稼働率が好調だったことから同社の年間総発電量は対前年比1.6%増の1817億kWhに達したと発表した。

同社では総発電量の約5割を火力、約3割を原子力、2割を水力で供給しているが、昨年は出水率の低下により水力発電所の稼働率が低迷した。その一方で、褐炭火力と風力の発電量が増加したほか、原子力発電所でも近年の設備近代化作業が功を奏し、発電量は519億kWhを記録。過去約40年間の操業で2番目という高実績だったとしている。

発電量の増加は経費の削減につながっており、厳しい電力市場状況にも拘わらず純売上高は2.6%増の1716億クローナに、異常な事項を調整した後の定常的な利益は1.3%増の279億クローナになったと強調。ただし、経常利益は301億クローナの減損損失によってマイナス64億5300万クローナに低下したほか、税引き後利益も248億クローナの減損損失のためにマイナス135億クローナに落ち込んだ。

同社では、「前年の先渡し為替ヘッジやコスト削減のお陰で、ドイツの電力卸売市場における価格の低下化や、CO排出枠割当の価格上昇による悪影響を抑えることができた」と説明。年間の営業経費が前年実績から32億クローナ削減されるなど、過去3年間の削減額が90億クローナに達したと指摘している。


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