3、4号機が準備作業へ UAEのバラカ原発建設計画

アラブ首長国連邦(UAE)で原子力導入計画を担当している首長国原子力会社(ENEC)は12日、3、4号機の制限付き建設許可が連邦原子力規制庁(FANR)から発給されたと発表した。アブダビ首長国バラカにある建設サイトで最初のコンクリート打設を行うのに先立ち、様々な準備作業の実施が可能になることから、2019年と20年にそれぞれ予定している両炉の営業運転開始に向けて、建設計画が順調に進んでいることを強調した。

UAEはバラカ原発として出力140万kWの韓国製PWR4基の建設を進めており、2012年7月に1号機の正式着工にこぎ着けた。昨年5月には同2号機の原子炉建屋部分でコンクリート打設を実施。続く3、4号機についても昨年3月に建設許可をFANRに、環境影響声明書(EIS)をアブダビ首長国の環境庁(EA)に提出しており、現在両機関が審査を実施中だ。

制限付き建設許可で実施が許されるのは、コンクリートの型枠や鉄筋、電線用導管、埋め込みアンカーボルト、鋼板、配管などの設置作業。原子炉建屋や補助建屋およびタービン建屋などのベースマットとなるコンクリートを打設するには正式な建設許可の発給を待たねばならない。

1、2号機については現在、建設進捗率が35%を超えたところで、ENECでは作業が計画通りに予算の枠内で進展していると明言した。それぞれ17年と18年の営業運転開始を予定しているため、15年には両炉の運転許可を申請。20年に4基すべてが完成すれば、UAEの総電力需要量の4分の1が賄えると説明している。


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