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クラゲ幼生の付着防止で成果 東大海洋研東京大学大気海洋研究所はこのほど、プラスチック表面をプラズマ処理で親水化することにより、クラゲの幼生の付着が低下したとする研究成果を発表した。電気事業や漁業の妨げとなるクラゲ大発生のメカニズム解明や、新たな防除技術開発につながることも期待される。 今回の研究で用いられたミズクラゲは、卵からふ化した幼生(プラヌラ)が海水中を浮遊した後、貝殻や岩だけでなく、海岸部のフロートや桟橋などの人工構造物にも付着する(着底)。着底後、ポリプと呼ばれるイソギンチャク様の形に変態し、分裂によって増加することから、プラヌラの着底を防ぐことで、クラゲの大発生を制御できると着目し、海洋構造物や漂流・漂着ゴミとして知られるプラスチック(ポリカーボネート)をモデル材料に着底実験に取り組んだ。 ポリカーボネート(PC)板表面の親水性の程度を変える方法として、大気圧プラズマの技術を用い、プラズマ処理したPC板でプラヌラの着底実験を行った結果、処理前のPC板には1平方m当たり40万個体の着底が見られたのに対し、親水化したPC板の表面では最も顕著なもので5万個体にまで抑制されていた。また、プラズマ処理後のPC板の表面を電子顕微鏡で観察したところ、処理前後で表面構造の物理的な変化がないことも確認された。 お問い合わせは、政策・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで |