成果を福島原災対策にも活用 JAEAと米研究所 地層処分で共同研究

日本原子力研究開発機構は11日、米国ローレンス・バークレイ国立研究所と、地層処分に関わる生活圏の影響評価手法と環境安全科学に関する共同研究を開始することに合意した。14年度より開始する放射性核種の地中移動・拡散の予測評価に関する成果は、福島原子力災害に伴う環境修復や廃止措置にも活用される。

ローレンス・バークレイ研究所は、米国の高レベル放射性廃棄物地層処分「ユッカマウンテン計画」で、長期にわたる安全性評価など、中心的な役割を担ってきた。

放射性廃棄物の地層処分では、廃棄物に数万年の半減期を有する放射性核種が存在することから、地下深くに処分しても、廃棄物から核種が地下水に溶け出し、岩盤中を移動しながら生活圏である地表に到達し影響を与えることが想定される。今回の共同研究開始により、近年の計算機技術やモデル評価手法の進展をとらえ、両研究所が有する先端的評価技術や最新の知見を相互に取り入れ、核種の移行プロセスそのものを忠実に表現した精緻な予測評価モデルの開発などに取り組むこととしている。


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