原産、世界の開発動向14年版をまとめ 運転中の原子力426基に 中国躍進著しく アジア中心に建設増

原産協会は14日、「世界の原子力発電開発の動向2014年版」を刊行した。各国の電力会社に対するアンケート調査などに基づき取りまとめたもので、14年1月現在、世界で運転中の原子力発電所は合計426基、3億8635万6000kWで、前年より3基、187万8000kW分減少した。

福島第一発電所事故に伴い、原子力発電開発は一時停滞気味だったが、13年中、米国で35年ぶりに4基が新規着工したほか、中国で本格着工や営業運転開始が相次ぐなど、これらの動きを受け、世界の建設中原子炉は、1992年以降最多の81基にも上った。特に、躍進著しい中国の31基を含め、アジアで建設中の原子力発電所は、世界の6割強を占めるなど、堅実な動きがみられている。この他、ベラルーシが同国初の原子炉建設を、アラブ首長国連邦も2基目の建設工事をそれぞれ開始した。ベラルーシの初号機は、18年に運転を開始する予定だ。

13年中、世界で新たに営業運転を開始したのは中国2基、イラン1基の合計3基で、初の商業炉運開となるイランを加え、原子力発電利用国は計31か国・地域となった。

また、具体的な進展が見込まれる新設計画としては13年中、新たに7か国の合計14基、1370万kW分が判明しており、計画中止分を差し引くと、計画中の原子炉は、合計100基、1億1292万kWとなった。新たに計画された国としては、バングラデシュの2基、200万kWが特筆される。

「世界の原子力発電開発の動向2014年版」の頒布価格(消費税・送料込)は、会員7000円、会員外1万4000円。問合せは、政策・コミュニケーション部(電話03―6812―7126)まで。


お問い合わせは、政策・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで