[原子力産業新聞] 2014年4月17日 第2715号 ＜2面＞

欧州原子力研究センタ設立へ　日立

日立製作所は１０日、欧州の先進的なプラントの予防保全技術や、実績のある廃炉技術を取り入れ、安全で高効率な原子力技術の開発を目的に、英国などに研究開発拠点「欧州原子力研究センタ」（ＥＮＲＣ）を１４年９月末までに設立することを発表した。

英国では、１９５６年のコールダーホール原子力発電所の商業運転以来、建設、予防保全、廃炉など、様々な技術を培っているほか、特に、大学を中心に、材料や計測技術といった基盤研究に強みがあり、廃棄物処理の分野でも積極的に研究開発が行われている。

ＥＮＲＣでは、英国を始めとした欧州の大学との共同研究によって、これまで蓄積されてきた先進技術と日立のＢＷＲ技術を融合し、より安全で高効率の原子力技術を開発していく。例えば、原子力施設内作業員の放射線被ばく量を低減する技術や、原子力プラントの稼働率を高める技術を開発することで、英国のＢＷＲ設計への適用を目指し、これらの活動を通じて、現地での人材育成、廃棄物量低減や、廃炉コストの削減にも取り組んでいく。

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