米国の濃縮工場で規模を拡張 ウレンコ社

米ニューメキシコ州ユーニスで遠心分離法による「ウレンコ米国ウラン濃縮工場」を操業しているルイジアナ・エナジー・サービシズ(LES)社は9日、同工場の拡張作業が第2段階を完了し、濃縮能力が3700トンSWU/年に達したと発表した。

LES社は欧州の濃縮企業ウレンコ社の米国法人で、2006年に米原子力規制委員会(NRC)から同工場の建設・運転一括認可(COL)を取得。翌年に本格着工した後、10年6月に200トンSWU規模で操業を開始しており、徐々に拡張工事を進めていた。2012年12月からは第3段階の作業も始まっており、最終的な開発規模である5700トンSWUを目指すとしている。

同社のD.セクストン社長兼CEOは、同工場が米国で唯一、現在のような商業規模で操業中のウラン濃縮施設になったと強調。仏アレバ社によるアイダホ州の遠心分離法濃縮工場建設計画は本格着工前であるほか、ケンタッキー州のガス拡散法工場を昨年閉鎖したUSECは、オハイオ州で「米国遠心分離ウラン濃縮プラント(ACP)」の建設を進めているが、今年3月には破産を申請した。GE日立ニュークリア社傘下のGLE社はノースカロライナ州で分子レーザー法による濃縮工場建設を計画。2012年9月に米規制委からCOLも取得済みだが、まだ着工はしていない。


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