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仏政府 外資拒否可能な新法令 アルストム社への買収提案で仏国首相は15日、エネルギーや輸送など6つの経済分野で国益を保障するため、外国資本の国内投資に対して政府の管理権限を強化する法令案に署名した。防衛や技術分野で政府に実質的な拒否権を与えていた既存法令の適用分野を拡大したもので、仏国の主要な戦略的産業において外国資本による仏国企業買収に影響力を行使するのが目的。官報に発表された後、直ちに発効しており、今後は外国企業のいかなる買収提案も、仏国経済相の承認が必要となる。 米国のGE社が今月1日、仏国の大手重電機器メーカーであるアルストム社に対して火力発電・再生可能エネルギー・送配電事業を合計169億ドルで買収する提案をしたことから、これを阻止するために採られた措置と見られている。この件に関して仏国のA.モントブール生産再建大臣(=写真)は、「仏国内の雇用や投資、研究開発等に影響するほか、仏国原子力産業の独立性にも関わる」との懸念を表明していた。 また、ドイツのシーメンス社もアルストム社に事業連携を提案すると発表したが、現地の報道によればモントブール大臣は、GE社の提案をあからさまに批判する一方、欧州企業がエネルギー・輸送事業で連携するというシーメンス社の提案については「欧州に2つの巨頭を生み出すことになる」と賛意を示した模様。 また、今回の法令は多国間事業の利益と国益間のバランス再調整の意図があり、仏国のエネルギー自立の重要な輪であるアルストム社については、買収よりも合弁事業に類する提携構造を要求したと伝えられている。 お問い合わせは、政策・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで |