植物オイルの毛髪浸透を可視化 大型放射光使い成果

美容室専売のヘアケア用品を製造・販売するミルボンはこのほど、大型放射光施設「SPring―8」を用いて、植物性オイルの毛髪への浸透をミクロレベルで可視化し、これにより、毛髪のダメージ部位に働く成分を高精度に探索する基盤技術を確立したとする研究成果を発表した。

本研究では、美容技術者による評価が高い月見草オイルとホホバオイルを選び、それぞれのオイルで処理した毛髪を断片化し、「SPring―8」ビームラインの赤外顕微分光装置を用いて測定を行ったところ、月見草オイルは毛髪表面付近に保持されたのに対し、ホホバオイルは毛髪表面のみならず内部付近にも保持されるという異なる性質が確認された。同社では、この成果を、今秋にも発売するエイジングヘアケア製品に応用することとしている。

なお、「SPring―8」による成果がヘアケア製品に応用された例としては、花王のシャンプー「セグレタ」がある。


お問い合わせは、政策・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで