伊のデコミ企業と協力協定 中国 将来の廃止措置念頭に

中国広核集団有限公司(CGN)は11日、イタリア国営の原子力廃止措置・放射性廃棄物管理企業であるSOGINと協力協定を締結した。

中国は原子炉建設を急ピッチで進める一方、将来的に必要となる廃止措置などを見据え、4つの原子力発電所すべてが閉鎖済みとなっているイタリアから専門的な技術を導入する考え。SOGINも中国でいち早く有利な立場を確保して有望なアジア市場の中心的役割を担うべく、廃止措置や廃棄物管理など環境防護に関する高度な技術とエンジニアリングを今後数年間にわたって中国に提案していくとしている。

この協定は今年3月にローマで両国が合意した内容に基づいており、今回イタリアのM.レンツィ首相が北京で李克強首相と会談したのを機に調印された。4件の共同プロジェクトが計画されており、このうち3件は中国で、残りはイタリアで実施する予定。すなわち、(1)中国原発の廃止措置のタイミングとコスト合理化をイタリアの経験から学習(2)中国原発の使用済み燃料貯蔵プールから機器撤去するSOGINのプロジェクトに中国が参加(3)中国の使用済み燃料・放射性廃棄物管理戦略および政策の策定で協力(4)放射性廃棄物を処理・減容する革新的プロセスをイタリアで共同研究――となっている。


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