高エネ研と六都科学館が協定

高エネルギー加速器研究機構と、東京都西東京市にある多摩六都科学館は8日、加速器を用いて物質・宇宙・生命に関する研究を行う高エネ研の知見を、科学館の教育普及事業に活かすことなどを目指して相互協力協定を締結した。

多摩六都科学館は、東京郊外の地域学習拠点として、その名の通り、東京多摩地区六市が連携し開設している施設で、12年夏にリニューアルしたプラネタリウム「サイエンスエッグ」では、最新型の投影機で1億4000万個を超える星が映し出され、リアルな星空を楽しむことができる。また、科学館のある西東京市は、高エネ研の前身である東京大学原子核研究所が立地していた(旧田無市)という地理的な縁もある。

同日、科学館で行われた協定締結調印式で、高エネ研の鈴木厚人機構長は、「自分たちが前に出ていくという姿勢で、さらに色々な発信をしていきたい」と、また、科学館の高柳雄一館長は、「最先端の研究が私たちの文化の中に、どのように関わっているかを研究者と対話しながら伝えていく場を作っていきたい」などと述べた。

式後、「サイエンスエッグ」で記念イベントが行われ、直径27.5mの大型ドームスクリーンを利用した演出のもと、鈴木機構長と高柳館長が対談し、将来の素粒子物理学、宇宙に関する研究への期待とともに、「まだ答えの出ていない多くの問題に挑んで欲しい」とのメッセージを、会場に参集した中学・高校生らに贈った(=写真)。


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