セシウム廃棄物処理に 西松建設 安定形態の形成技術開発

西松建設は14日、放射性セシウムを含んだ焼却飛灰が、セメントに替わる次世代の材料リサイクルとして期待されるジオポリマー技術で、所定条件の下、セシウムイオンが化学的に安定した形態を成し、溶出しにくくなるメカニズムを、大型放射光施設SPring―8での実験で確認したと発表した。ジオポリマーは、産業副産物として排出される飛灰などから加工してできる。

同社が、京都大学の研究グループとともに実験を行ったもので、塩化セシウムを添加した都市ごみ焼却飛灰を用いてジオポリマーを作成し、SPring―8のビームラインで温度変化ごとに分析したところ、セシウムを含むケイ酸塩鉱物の1つであるポルサイトへと変化し、安定化合物が生成されていることが確認され、ある一定の温度条件を保つことで、このような安定化合物に変化し、水に極めて溶け出しにくい性質を有することが判明した。この技術開発は放射性セシウムに汚染された廃棄物の安全な処理技術の開発へつながることが期待される。(写真はSPring―8の実験セル)


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