[原子力産業新聞] 2014年7月3日 第2725号 ＜4面＞

植物細胞内のセシウム可視化　理研他

物質・材料研究機構と理化学研究所による研究グループは６月１６日、植物の細胞内におけるセシウム分布を可視化する方法を開発したと発表した。シロイヌナズナの子葉に、「セシウムグリーン」という蛍光プローブを作用させ、セシウムの存在を確認したもので、今後、廃棄物が少なく、コストや環境負荷が小さい植物を利用した除染方法の開発への応用が期待できそうだ。

今回の研究では、セシウムが細胞内のどの組織に局在するかをイメージングするため、シロイヌナズナを高濃度の炭酸セシウムを含む培地で生育した後、子葉に「セシウムグリーン」を作用させ顕微鏡で観察を行った。その結果、子葉には、セシウムの存在を示す緑色の蛍光が確認され（＝写真）、さらに、セシウムが細胞内の液胞に蓄積する傾向が示された。

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