[原子力産業新聞] 2014年7月17日 第2727号 ＜4面＞

重力波観測へ　ＫＡＧＲＡ　宇宙の謎解明に期待

アインシュタインの一般相対性理論により存在が予測されている重力波の直接的観測を目指し、岐阜県飛騨市の神岡鉱山地下で建設が進められている大型低温重力波望遠鏡「ＫＡＧＲＡ」のトンネル内の状況が４日、報道関係者に公開された。

「ＫＡＧＲＡ」は、東京大学宇宙線研究所が中心となって、１０年より建設が始まり、１４年３月末に地下トンネルの掘削が完了し、引き続き地下空洞を実験室として整備する工事が進められているところだ。「ＫＡＧＲＡ」本体を格納するトンネル部は、地表から２００ｍ以深の地下に掘削され、一辺が３ｋｍのＬ字構造をしている（＝イメージ、東大宇宙線研究所提供）。今後、実験設備の整備、装置の構築を経て、１５年末に試運転、１７年度に重力波観測運転を開始する計画で、重力波の観測により、ブラックホール形成の仕組みなど、宇宙の謎解明につながることも期待される。

トンネル内の映像は東京大学宇宙線研究所のホームページ（ｈｔｔｐ：／／ｗｗｗ．ｉｃｒｒ．ｕ−ｔｏｋｙｏ．ａｃ．ｊｐ／）で見られる。

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