[原子力産業新聞] 2014年8月7日 第2730号 ＜4面＞

家庭用整水器で放射能除去確認　九州大

九州大学の研究グループはこのほど、市販の家庭用アルカリイオン整水器の放射性物質除去能力を明らかにしたと発表した。また、整水器が電解還元水製造ユニットを装備していることから、体内に取り込んだ放射性核種に対して防護効果を示すことも期待されるとしている。

今回、研究に用いた機器は、日本トリム社製の水道蛇口直結型アルカリイオン整水器で、マイクロカーボン浄水カートリッジユニットと電解ユニットの２つのユニットで構成されている。

実験では、３００ベクレル／ｋｇのセシウム１３７または１５０ベクレル／ｋｇのヨウ素１２５イオンのいずれかを含む水道水をマイクロカーボンカートリッジで処理することにより、９９％以上の除去効率で、放射能レベルは検出限界以下まで減少したことが確認されたとしている。

また、アルカリイオン整水器で生成される電解還元水は、活性酸素消去能により、体内に取り込まれた放射性核種が引き起こす水の放射線分解で産生するフリーラジカルからの防護効果も推測されるとしている。

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