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プラズマ加熱に前進 原子力機構核融合開発 2つの周波数出力で日本原子力研究開発機構は21日、2つの周波数が出力可能なマイクロ波源「ジャイロトロン」(=写真)を開発し、核融合炉で必要となる1000kWの高出力を100秒以上維持することに世界で初めて成功したと発表した。 「3極型電子銃」を用いて周波数ごとに電子ビームの特性を変え、2つの周波数に対し、低損失・高出力を実現したもので、現在、同機構が建設中の超伝導トカマク型核融合実験装置「JT―60SA」で進めているプラズマ加熱装置開発に向けた成果として、今後、9基の「ジャイロトロン」からなるマイクロ波加熱装置が装備される予定だ。 今回の「ジャイロトロン」開発で選択された周波数は110ギガヘルツと138ギガヘルツで、高い周波数はドーナツ型プラズマの中心部を、低い周波数は周辺部を加熱する。本成果により、核融合炉の高性能化に向け、周波数によりプラズマの加熱位置を変える機能を持つ「加熱位置可変式マイクロ波加熱装置」の実現に前進したものといえる。 お問い合わせは、政策・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで |