原災避難時間試算結果公表 新潟県

新潟県は26日、原子力災害時の避難時間推計シミュレーション結果を公表した。自主避難者、天候、観光客の集中など、様々な条件が避難車両の流動に与える影響を明らかにし、より実効性ある広域避難対策に反映させるもの。

シミュレーションでは、標準ケースとして、平日の日中、即時避難区域(PAZ、原子力災害対策指針で発電所から概ね半径5km)の住民と自主避難者の90%が30km圏外に避難した後、避難準備区域(UPZ、同30km)が避難を開始、全住民が自家用車を利用(1台当たり2.8人)、PAZ避難と同時に発生するPAZ外の自主避難者は40%などを想定した。それによると、PAZへの避難指示後、5km圏内の全住民が同圏外に離脱するまでに要する「5km圏離脱時間」が5時間30分、30km圏内の90%の住民が同圏外に離脱するまでに要する「30km圏離脱時間」が12時間となった。

また、標準ケースに対し、UPZ住民の自主避難者の割合を100%とした場合、「5km圏離脱時間」は11時間に倍増、一方、自家用車割合を60%とすると、3時間30分に短縮する試算結果が示された。


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