TRU燃焼で資源有効活用 日立製作所米3大学と RBWR研究開発

日立製作所は8月28日、米国のマサチューセッツ工科大学、ミシガン大学、カリフォルニア大学バークレー校と共同で、原子力発電に伴い発生する半減期の長い超ウラン元素(TRU)を燃料とし、ウラン資源の有効活用や放射性廃棄物処分の負担低減に貢献する「資源再利用型BWR」(RBWR)の研究開発を開始すると発表した。

同社では、実績のあるBWRの技術をベースに、これまでも3大学とRBWRに関する共同研究を行い、TRUを核分裂させる性能や安全性などについて評価を行ってきた。今回、開始する共同研究は、それらの知見を活用しつつ、3大学で開発されたより精度の高い解析手法を用いて、原子炉の性能・安全性評価を行い、2030年以降の実用化に向けた試験計画などを検討していく。

日立が発表したRBWRのコンセプトによると、安全システム、タービンなど、炉心燃料以外は現行のBWRと同じだが、TRUを効率よく核分裂させるため、現行のBWRとは異なる炉心燃料構成を持つのが特徴で、6角柱型の燃料集合体中、上部・下部2つのTRU領域を持ち、劣化ウラン領域を間に挟み込んだ格好となっている。出力は最新のABWRとほぼ同じ規模だ。


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