日立鉱床の年代明らかに 海洋機構他 レニウム・オスミウム法で

海洋研究開発機構と東京大学の研究チームは3日、放射性同位体の半減期を利用した「レニウム―オスミウム年代決定法」により、茨城県の日立鉱床(銅・亜鉛鉱床)の生成年代がカンブリア紀(4億8540万年〜5億4100万年前)で、日本列島最古の鉱床であることを明らかにしたと発表した。

日立鉱山は、1591年に開発が始まり、1981年の閉山までに約3000万トンの硫化物鉱石、44万トンの銅、5万トンの亜鉛を採掘した日本屈指の鉱山だが、その鉱床の成因は長年明らかではなかった。

今回の検証に用いられた「レニウム―オスミウム年代決定法」は、半減期416億年のレニウム187がオスミウム187に壊変する比率から年代値を計算するもので、海洋研究開発機構がこれまでも様々な鉱床・鉱石の高精度分析を行ってきた。研究チームでは今後、本手法を用いた研究を進めることにより、日本列島構造史の解明や、効率的な資源探査にも寄与することが期待できるとしている。


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