ヘイシャムA・1等、年内に再稼働 英国

英国で稼働中商業炉のほとんどを所有するEDFエナジー社は4日、ボイラー機器の不具合により先月停止させたヘイシャムA原子力発電所1号機、および念のために停止させた同型の2号機と類似設計のハートルプール原発の2基について、現在実施中の詳細点検プログラムと必要とされた改造作業が完了すれば、10月末から12月末までの間に段階的に運転を再開できるとの見通しを表明した。

これら4基のAGR設計では圧力容器の周囲にボイラーを8台ずつ設置。昨年ヘイシャムA・1号機で通常の超音波検査を行ったところ、その内部でコイル状チューブを支えているボイラー・スパイン部にクラックが発見されていた。

EDF社は現在、複雑かつ特殊な点検に必要な機器と人員を特定・配置するため、機器供給業者と共同で作業を実施。完了した最初の2つの点検ではボイラー・スパイン部に欠陥は発見されなかったとした。しかし、4基を再稼働させるには、点検プログラムでクラックに発展する可能性のある欠陥が存在しないことを確証するとともに、ヘイシャムA・1号機で見つかったクラックの原因を詳細に解明し、不具合の影響を緩和する改造の詳細な設計・技術を開発しなければならない。

今後の数週間で点検プログラム・チームは点検作業の完了と、ボイラーが安全に稼働を継続できることを完璧に証明する作業に集中。この「安全証明」は原子力規制局(ONR)から承認を得る必要があるとしている。


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