OL3の完成、さらに2年遅延 フィンランド

フィンランドで2005年から建設中のオルキルオト原子力発電所3号機(OL3)(PWR、172万kW)について、独シーメンス社との連合で建設作業を請け負った仏アレバ社は1日、最新の完成スケジュールを発表した。

昨年2月の発表で通常運転の開始時期を2016年としていたのがさらに遅延。同年半ばに建設作業が完了した後に起動段階に入り、18年に運転を開始するとの見通しを明らかにしている。

世界初の欧州加圧水型炉(EPR)として着工した同炉は2009年の完成を予定していたが、下請け業者による土木工事などで作業が思いのほか難航した。近年ではフィンランド規制当局による計装制御(I&C)系の承認遅延が作業を遅らせたとアレバ社は主張。TVOとの4年間の協議を経て、I&C系の構造に最終承認が発給されたのは今年4月のことであり、同社らはようやく完成見通しを立てることができたと説明した。

一方、TVOは「現時点で建設計画の完成度は高く、完了済みの作業も非常に厳しい技術基準を満たしている」と指摘。完成スケジュールの改定は受け入れがたいとの見解を表明している。


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