クライストロンなど選出 未来技術遺産登録 電力ケーブル11件も

国立科学博物館は8月26日、重要科学技術史資料「未来技術遺産」として、新たに49件の登録を発表した。今回は、主に、テレビ、ビデオカメラ、電力ケーブルなどの技術分野からの選定となっている。

本紙関連では、世界で初めて連続安定出力1.35MWを達成した「508.6Mヘルツ、1.2MW連続波クライストロン」(高エネルギー加速器研究機構、東芝電子管デバイス、2002年製作=写真)や、「電力需要を支える世界最高性能の電力ケーブル」として計11件の電力ケーブルなどが選ばれた。

この他、日本最初期の量産型カラーテレビ「日立カラーテレビ1号機21型(CT150)」(日立製作所、1960年製作)、初めて漢字表示に対応した電子手帳「電子システム手帳(PA―7000)」(シャープ、1987年製作)、世界初の電子スチルカメラ「マピカ試作機」(ソニー、1981年製作)、日本初のテープレコーダー「G型テープレコーダー」(東京通信工業〈現ソニー〉、1950年製作)の他、80年代以降、高性能・多機能化、軽量・小型化の進んできたビデオカメラの先駆けとなった機種が多数選定されている。

「未来技術遺産」は9月28日まで、東京・上野公園の国立科学博物館でパネル展示が行われている。


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