日本海側の津波の特徴調査 政府・検討会 知床から長崎平戸まで

政府の大規模地震に関する調査検討会はこのほど、日本海側について、津波の発生要因となる最大クラスの津波断層モデルを設定し実施した津波高の概略計算を示し、日本海側の津波の特徴を分析した報告書を取りまとめた。津波防災地域づくり法に基づき、自治体が最大クラスの津波浸水想定を行うに当たり、太平洋側と比べ、検証が十分ではなかった日本海側について、13年初頭より検討を行ってきたもの。

調査検討では、60の海底断層の震源断層モデルを設定し、日本海側の知床半島から長崎県平戸市まで、沿岸を50mメッシュで分割し、計253ケースの津波高の概略計算を実施した。

それによると、居住地の多い平地での津波の高さは、北海道から福井の沿岸東部では高いところで概ね5〜12m、京都から九州北部の沿岸西部では高いところでも概ね3〜4mとなった。

また、日本海で発生する津波の特徴としては、(1)断層が浅く高角であるため地震の規模に比べて津波が高い(2)断層が陸地に近いため津波到達までの時間が短い(3)日本海の海底地形の影響で東北沖での津波が中国地方で高くなる場合がある――ことがあげられている。


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