地球環境悪化「4分」進む 環境危機時計

旭硝子財団はこのほど、地球環境悪化により人類存続に対し抱く危機感を時計の針で表示する「環境危機時計」のアンケート結果を公表した。

零〜12時を4等分し、順に「ほとんど不安はない」、「少し不安」、「かなり不安」、「極めて不安」と評価している。

14年は、155か国から2343人の有識者が回答し、平均危機時刻は「9時23分」で昨年の「9時19分」から4分進んだ。日本は昨年より1分後退し「9時4分」となった。

調査九地域のうち、時計の針が進んだのはオセアニア、中東、アジアの3地域のみで、北米、中米、南米、西欧、アフリカ、東欧・旧ソ連の6地域では針が後退。しかしながら東欧旧ソ連以外の調査全地域が依然として「極めて不安」だった。

危機時刻を決めるにあたり、念頭に置いた項目を世界全体でみると、「気候変動(24.6%)」、「環境汚染(12.5%)」、「生物多様性(11.7%)」が上位となっている。「気候変動」が最多数を占めた理由としては、「観察されるケースの増加が最も多い」、「多くの環境問題に共通する根本的な原因である」が上位に挙げられている。

今後何も対策を取らなかった場合に今から10年後に想定される状況としては、「深刻な社会問題の発生」が最多で、「温暖化ガスの増加、異常気象の増大」が次いでいる。

また、対策としては、「政府、世界的機関、政策決定者、世界的行動」が最多で、次いで「環境問題の認識、理解の向上、教育」となっている。


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