OL4のDIP期限延長申請却下 フィンランド

フィンランド政府は9月25日、テオリスーデン・ボイマ社(TVO)によるオルキルオト原子力発電所4号機(OL4)増設計画の「原則決定(DIP)」の有効期限延長申請を却下した。現行DIPは2010年7月に発給されたものでTVOは今年5月、5年間の期限延長を雇用経済省(TEM)に求めていた。しかし、今回の判断により同申請が議会に送られることはなくなり、同社はDIPが失効する15年6月末までに建設許可を申請しなければならなくなった。

TVOは期限延長申請の理由として、建設中の同3号機の完成がさらに遅延し、当初計画から9年遅れの2018年になった点を挙げており、数十億ユーロの投資を伴うOL4計画の重要な判断を15年までに下すことはできないと説明。同計画では三菱重工業や東芝など日本のメーカーを含む5社が13年に入札提案しているが、フィンランド放射線・原子力安全庁は8月、「安全上の問題はない」として、これを認める見解を示していた。

票決では閣僚らが10対3で同申請を却下すると意思表示。政府は建設許可申請に新たな期限を設けることは、公序良俗にそぐわないと指摘した。TEMのJ.バパーブオリ大臣も票決前、プロジェクトの実現性やスケジュールに著しい不確実さが伴うことへの懸念を表明。許認可手続きは予測可能であるべきだと勧告していた。


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