放射線利用の品種改良研究授賞 IAEA/FAO

IAEA総会開催中の9月24日、放射線利用による品種改良に貢献した科学者らに対し表彰式が行われた。

標高5,000mでも育つ大麦でアンデス山脈地域の700万人の農民への食糧供給を可能としたペルーのナシオナル・アグラリア・ラ・モリーナ大学穀類研究チーム、ヒヨコマメなど9種類の品種改良作物において従来よりも20〜45%の増産に成功したバングラデシュのM.モファザル・イスラム放射線農業研究所博士など、5件の研究に優秀達成賞、18の研究に達成賞が送られた。

対象国の代表に優秀達成賞を授与した天野之弥IAEA事務局長は、「世界が気候変動の影響にさらされる中、新種の食用作物の開発は今後ますます重要になってくる」と力をこめた。

1964年の設立以来、牛疫やツェツェバエの根絶、節水型農業技術などの問題で成果を挙げてきたIAEA/国連食糧農業機関(FAO)共同食物および農業放射線技術部門は、今年50周年を迎えた。


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