IAEA等と連携し情報発信 日本原子力研究開発機構ウィーン事務所 日置一雅所長に聞く

日本原子力研究開発機構(JAEA)ではワシントンDC、パリ、ウィーンに海外拠点がある。ウィーンではロシア、東欧、ドイツなどを、パリではその他の西欧を主に担当しているが、きっちりと線引きをするのではなくそれぞれ柔軟に対応している。各拠点で担当国での原子力研究開発事情の現地情報を収集し発信している。

ウィーン事務所は、国際原子力機関(IAEA)と立地的にも近く、IAEA内で行われる当機構の業務に関連した会議等に出席し、内容を報告している。

また、当機構の日本からの依頼で会議に出席することも多い。協力協定の締結や取り決め時などをアレンジすることもある。また、IAEAから日本または当機構側からの代表として出席を求められることも多い。その他、在ウィーン日本代表部とも、様々な依頼や各種報告に足を運ぶなど常に密接な関係を保っており、情報を共有している。

さらに日本からウィーンに訪れた当機構職員のサポートも行い、滞在時の会議出席など円滑に行えるよう支援している。

自身は以前にIAEAに勤務していたこともあり、かつては国際的な環境の中で控えめすぎる日本人の姿勢にもどかしさを感じていた。しかし最近IAEAで勤務する日本人との対話の中で、日本人ならではの真面目さや信頼性などの個性を活かすという考え方にも納得がいった。ウィーンの冬はドナウ川が凍るほど寒いが(昨冬は異例の暖冬)、日本人職員たちもいきいきと活躍している。


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